論理思考の基礎知識3 ロジックツリー
ロジックツリーは、思考法の中でも、構築すると、最も論理的に見えるツールと言われています。先ず問題意識を提起することからはじまり、トップダウン型でロジックを構築させる手法です。
ロジックツリー構築の際、注意すべきポイントとしては、最適な抽象度のメッセージや命題をツリーの頂点に掲げた後、二段目以降を程良い抽象表現にまとめていく事で、具体的な羅列に終わらせないよう心掛けつつ、MECE感を大切にし作っていく事が重要になります。
つまり、ツリーの二階層で、考えられる場合・ケースをモレなくダブりがなくコメントやワードを出し尽くしますす。その際、ある程度抽象度を考慮しつつ、コメントやワードを整え、MECE感がある二階層にまとめる作業を行います。
更に一度MECE感のあるツリーができても、満足せず、自分の思考を疑いの視線で思考する事が大切となります。 この見直しの際に、「そもそも〜?」と問い直し、論理的に整合があるを確認してください。
ロジックツリーを使うメリットは、 前述の通り上位概念から具体的なものへブレイクダウンする中で、MECEを使っていく事で、網羅性のあるロジックがつくれる点にあります。
そのため、課題を解決するための方法が全部でどのくらいあるのかを把握する際に向いて、戦略オプションをなるべくたくさん出すような場合には、最適であると言えます。
しかし、ブレイクダウンによって発見されたオプションは、あくまで「目的のための一手段として考えれる選択肢」にすぎません。実際に限りなく実現が不可能な方法まで検討してしまう事が欠点でもあります。
企業の中期計画やコンサルタントのプランが机上の空論になるのも、この欠点に由来していることを十分に注意しておく必要があります。
ロジックツリーの構造を見直すツール 既に決まったビジョンや戦略について、実際の戦術を決める際に「How ? どうのようにしてやるの?」と考える思考法が有効となります。
一方、「How?」は戦略やビションを決める際には使えない事を覚えておいてください。ビジネスの現場で混同される事がよくあるため注意する必要があります。
また、ピラミッドストラクチャにより戦略やビジョンの設定を行なった上で、「How ?」によるロジックツリーを行う事が、大変有用な思考法となる事も覚えておいてください。